王子公園暮らし - a way of park -

過ごす人

人の顔が見え、温もりを感じられる現場で。

#インタビュー

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#インタビュー

武庫川女子大学3年生 / 八十原悠さん

「水道筋を学生で盛り上げないか?」

八十原さんが誘いを受けたのは大学生3年生の就活前。アルバイトをしていたコワーキングスペースで、同年代の学生から声がかかったのをきっかけに、水道筋の取り組みに参画し始めました

「人が好きで、おしゃべりが大好きで。将来は人と関わるお仕事をしたいなーと思っていました。大学では経営を学んでいて、女性のキャリア支援や社会参画などに興味関心があるので、女性向けに特化したコワーキングスペースでアルバイトをしています。日々さまざまな利用者の方とコミュニケーションが取れるので充実していますね」。

卒業後は人と関わるお仕事に就きたいと話す八十原さん。水道筋に感じた魅力も、そうした人同士の関わりや賑わいだったそうです。

「水道筋は今まで一度も来たことがなく、商店街があること自体知りませんでした。来てみてびっくり!たくさんの人通りがあって、お店の人との会話もあって……。商店街ってシャッターが閉まって閑散としているイメージだったので、『めっちゃ賑わってる!』と衝撃を受けました。『ここには元気であったかい商店街がある!』と、他の学生たちに伝えたいなーと思って活動関わり始めました」。

一人では入りにくいお店も、友達と一緒なら

水道筋商店街では、ゲーム感覚で同地域の魅力を再発見する企画「王子公演まち歩きゲーム」の当日運営に参画。いつもとは違う「ものの見方」=「視点」をたずさえて、まちを回遊しながら参加者自らが地域の魅力を発見することができるイベントで、窓口である受付を担当しました。子どもに景品を手渡す際の明るい表情からは、心の底から人との関わりを楽しんでいることがわかります。

「水道筋商店街にはかつて500余のお店があり、現在でも面白いお店がたくさんあります。『王子公演まち歩きゲーム』に限らず、進学を機に神戸へ出てきた学生たちにお気に入りのお店を見つけてもらいたいと思い、お店を紹介したり実際に足を運んだりするイベントも企画してきました。イベントを通して、それぞれの『推し』に出会ってもらえたら嬉しいですね」。

そんな八十原さんに『推し』のお店を聞いてみると、熱量たっぷりにこう答えてくれました。

「インド・ネパール料理の『シバサクティ』です。看板のインパクトが強いのですぐにわかります。何度も行ったことがあるお店で、チーズナンがめっちゃ美味しい!甘じょっぱくて、ボリュームもずっしり!海外の方がされているお店で、雰囲気がとても良いです。一人で入るには勇気がいりますけど、友達が一緒だったので出会うことができました」。

一人では開けるのが重い扉も、歳の近い友達と一緒なら……。そんな自身の経験と思いがあって、お店紹介のイベントをしていると教えてくれました。

地域の学生たちと商店街をつなぐ企画を

これまでイベントのお手伝いに留まらず、自ら企画したイベントも行ってきた八十原さん。今後の展望について話を聞くと、何やら仲間と一緒に考えていることがあるようです。

「仲間とは、お店紹介だけじゃなくて、クイズを足してみたり、双六を足してみたり、もっとできることがあるよねって話をしています。ゲーム形式だと学生も楽しめるじゃないですか。あと、地域の学校の学祭をこの商店街でやってみるとか。せっかく地域に素敵な商店街があるんだから、もっと面白いことがたくさんできるんじゃないかと思っています」

と、茶目っ気を交えつつ、思わずこちらもわくわくするようなお話を聞かせてくれました。

長く住んでいると当たり前に思える風景でも、外から来た若者の目には、たくさんの可能性が見えているのかもしれません。彼女らの描く明るい未来絵図が形になる日は、もうすぐそこまで来ています。

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